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温度差発電はゼーベック素子と呼ばれるゼーベック効果(※1)を利用した半導体素子に温度差を与えて発電します。
| ※1: | 特殊な半導体の両端に温度差を生じると、熱エネルギーが電気に変わる現象を、ゼーベック効果という。 |

従来の温度差発電は、得られる電力は少ないことから、経済性に乏しく発電装置として実用化されている事例は数えるほどです。
発電量が少ない要因としては、ゼーベック素子への熱伝達効率が悪いことが挙げられます。弊社が研究開発する温度差発電装置では、ヒートパイプを用いて熱伝達効率を上げることで発電量を向上させることに成功しています。
現在我々の生活で使用されているエネルギーのほとんどは化石燃料に頼っています。化石燃料によって得られるエネルギーの大半は熱に形を変え、利用されることなく排熱として捨てられているのが現状です。さらに、工場や発電所などでは排熱処理のために新たにエネルギーを使用しているような状況にあります。
また、自然界にも温泉や太陽熱など使われることなく捨てられている熱が存在します。
温度差発電はこれらの捨てられている熱を利用して発電できるため、エネルギー変換効率の向上とCO2排出量の削減に大きく貢献できる可能性を秘めています。
温泉や太陽熱を利用すれば、CO2を排出しないため、環境にやさしい発電方法といえます。
弊社がこれまでに行ってきた実証実験についてご紹介します。
2009年にはTBS「夢の扉」にて、温度差発電システムに関わる実証実験の模様が紹介されました。撮影当日は、熱海市と日航亭大湯のご協力を得て、温泉地の源泉と水道水の温度差を利用して温度差発電の実証実験を行いました。

写真1. 「夢の扉」の撮影の様子
写真2は放映にて使用された温度差発電装置です。左側の水槽に87℃の源泉、右側に20℃の水道水が注がれています。

写真2. 実験に使用した温度差発電装置
中央に4cm角のゼーベック素子が2つ組み込まれています。カニの足のように伸びているシルバーの金属がヒートパイプです。ヒートパイプはNASAによって開発された人工衛星の放熱などに用いられるもので、ゼーベック素子に効率よく熱を伝えたり、逆に効率よく熱を逃がしたりすることができます。(熱伝導率は銅の約100倍)
実証実験では、2つのゼーベック素子を搭載した温度差発電装置を用いて、源泉と水道水の温度差67度で約1.5Wの電力を発電し、見事に6つのLEDランプを点灯することに成功しました。

写真3. 発電した電力で点灯したランプ
2010年 には温度差発電装置に改良を加え、同じく熱海市にて、連続稼働試験を2週間にわたり実施しました。実験ではクリスマスツリーにLED100個を点灯させました。
本実証実験は、熱海市発「温泉イノベーション」という地域活性化プロジェクトの一環としてサイエンスパーク株式会社が主体となり行ったものです。

写真4. 温度差発電によるクリスマス・イルミネーションの様子

写真5. 温度差発電装置
現在、温度差発電の実用化に向けて引き続き研究開発を行っています。間近には2011年内を目処に、以下の二つの発電器の製品化を目指しています。
これらは現在開発中ですが、進展ございましたら改めて発表させていただきます。